第5章

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恵ちゃんが緑茶とともに教授と有田先生に差し出す。 「美味いな」 教授がボソッと呟く。 「そういえば、しばらく日光に行ってないな……」 この後の言葉が怖くて、皆息を飲む。 「梅雨も半ば、花もどんどん咲いてくる頃だろう。いい時期だ」 「どうだ、有田くん。日光」 「はあ。でも皆も正くんも行ったばかりですし」 「正は抜けても構わない」 この言葉に、大樹と義雄がビビる。 「植物検定の勉強にもなる」 さらに、大樹と義雄が緊張しビビる。 教授は次の言葉を探してる。 沈黙の時。 「さて、オレンジ色の方に行こう」 皆、胸を撫で下ろす。 「このタイトルの変更はしなくていい。Articleではなく、Noteで提出するので、あまり仰々しいタイトルは避けよう」 「Analysis of orange color related with chalcones and anthocyanins?in the petals of carnations (Dianthus caryophyllus)のままでいい」 「さて、さっきと同じ順番でチェックして行こう」 皆で黙読を進める。 「教授」 「なんだ、正」 「あの、Resultの内容にしては、Discussionのボリュームが少しありすぎる感じがして」     
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