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「ラン温室にも失礼させていただいて」
「おいおい、温室は部外者立ち入り禁止だよ」
「そうだったんですか……」
「まあ、良しとしましょう」
「本当の目的は何?」
「遊び呆けて、あたふたしてる正先輩にエールを送りに来ました」
こずえちゃんは、半袖のカーディガンのボタンを外し、貧乳と文字が書かれたTシャツを見せる。
「あのさ、それでさ、オケの部室に絶対行かないでね」
「あら? もう行って来ました」
「SとM、そしてエロサイズもありますというと、そこにいた、トロンボーン、トランペットの先輩が練習できない状況に陥りました」
「だからさあ……、言ったこっちゃない」
「楽器、吹けなくなるんだよ。こずえちゃん。それ見て聞いて」
「息を使う楽器は」
プッと笑い出したが最後、なかなか平常心に戻れない。
「確かに。皆、私の新入り挨拶の時の、横綱の四股入り自己紹介の時に近い感触がありました」
「まあ、それはいいとして、これからどうするの?」
「4コマ目が必須科目ですから、戻ってお勉強です」
良かった。こずえちゃん、顔を出しただけ。
「正先輩。今日はオケの血液型別コンパがあるのですが参加します?」
「いや。今日はパス。四六時中やっているじゃない」
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