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「私もそう思う。初めて会った。こずえちゃんのような子」
恵ちゃんが笑いの口を手で押さえて話す。
「今回も、そう」
『この梅雨は、すごいしやすい気候です』
『先輩と交配の関係です』
「どこから、ああいう言葉、出てくるの?」
「どうして僕を好きなんだか……」
「まあ、いいじゃない」
「一過性の劇症恋愛症候群よ」
「今夜も私は正くんのものよ。お察し通り」
「うん。ありがとう」
「ただ、押して押して押し切られないようにね。こずえちゃんに」
「男の人って、それでなびく人もいるみたいだから」
「正くんのような真面目なタイプがあぶないのよ」
「抱きつかれて、口づけされて、感じるところを愛撫されると、心ごと止まらない場合があるらしいの」
「少しでも嫌悪感があれば、すぐ拒否れるけど、どこかに”この子もいいかな?” と思う心があるとズルズルしちゃうの」
「正くん、こずえちゃんのこと嫌いじゃないから危ない危ない」
「18歳の指が吸い付くモチ肌のピチピチギャルだし」
「ギャルはずみな行動は慎むように」
僕は笑う。恵ちゃんも誰かさんに影響されてる。
「報われぬ愛を予感させるの」
「大丈夫」……」
「私がいるから」
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