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「ああ、偶然も偶然」
「B型コンパはこずえちゃんが店決めたから、正とやっぱり波長が合うんだろ」
「何をおっしゃるうさぎさん」
「偶然の恐ろしさに驚くだけだよ」
こずえちゃんが飛んでくる。
「最初のパーティー会場予定は生協でした。でも8時で閉まるので盛況じゃない、と烙印を押しました」
「それで、ザ・夏鍋、イタリアンちゃんこを準備してくれるジャルダンにしました」
「イタリアンちゃんこ?」
「はい。地鶏にトマトソースがしっかり絡み、ネギ、お野菜、お餅もフワフワ」
「夏鍋で、このジメジメした梅雨時期を吹き飛ばします」
「いや、このジメジメ感は十分残ると思うんだけど……」
「そしてシャケの混ぜご飯」
「シャケはこの夏場にはマイナーじゃない?」
「そこで下打ち合わせにて話しました」
『今が牡蠣入れ時ですね』
『こずえちゃん。牡蠣は冬だよ』
『値段もありますよね。この鮭の切り身、イクラになりますか?』
『イクラは無理だよ。ハハハ』
「コック長に大受けして、そこでなんとかしてくれることとなりました」
「あと、ジャルダンのコック長の弱みを、私握ってしまったんです」
「何それ?」
「コック長、我が教育学部の某美女4年生と不倫しているんです」
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