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第120話
オードブルがやってくる。
ゆっくりとサランラップを開けていく。
サンドウイッチ盛り合わせ。二口大のキュートな四角型のやつ。
これはこの店の看板。具材もパンも、ものすごく美味しい。
ほとんど毎日、昼のサンドイッチにはまっている学生も多い。
そして、地鶏の唐揚げ、アソートチーズ、サラミ数種類、スモークサーモン、ポテトフライ。
高価ではないだろうけど、テリーヌも付いている。
シンプルなものにした。
その代わり、生ビールは飲み放題。
そして、オーナーとの事前打ち合わせで出てきた、気遣い無料サービスの、明太子スパケティ、納豆スパゲティも一人半前ほどづつ、付けてくれている。
そして、今日はマスターの心意気が特にいい。
「義雄さんのご予約ですからね。正さんもだめ押ししてくれて。色々楽しみを用意しておきましたよ」
「ナンも準備をしてくれている」
「このナンはなんですか?」
「ありがとうございます」
「いつもの誰にでも受けるナンの受け答え」
恵ちゃんがクスッと笑った。
「オードブルの具材などもくるめたりして食してください」
「でもメインはビーンズカレー、後ほどお持ちしますよ」
「特別、美味しいの作りましたから」
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