第5章

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第120話 オードブルがやってくる。 ゆっくりとサランラップを開けていく。 サンドウイッチ盛り合わせ。二口大のキュートな四角型のやつ。 これはこの店の看板。具材もパンも、ものすごく美味しい。 ほとんど毎日、昼のサンドイッチにはまっている学生も多い。 そして、地鶏の唐揚げ、アソートチーズ、サラミ数種類、スモークサーモン、ポテトフライ。 高価ではないだろうけど、テリーヌも付いている。 シンプルなものにした。 その代わり、生ビールは飲み放題。 そして、オーナーとの事前打ち合わせで出てきた、気遣い無料サービスの、明太子スパケティ、納豆スパゲティも一人半前ほどづつ、付けてくれている。 そして、今日はマスターの心意気が特にいい。 「義雄さんのご予約ですからね。正さんもだめ押ししてくれて。色々楽しみを用意しておきましたよ」 「ナンも準備をしてくれている」 「このナンはなんですか?」 「ありがとうございます」 「いつもの誰にでも受けるナンの受け答え」 恵ちゃんがクスッと笑った。 「オードブルの具材などもくるめたりして食してください」 「でもメインはビーンズカレー、後ほどお持ちしますよ」 「特別、美味しいの作りましたから」     
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