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「最高です。マスターありがとう」
「さあ、みんな揃ったか」
浅野教授が乾杯の音頭をとる。
「はい、みんな揃いました?」
幹事の義雄が確認する。
「じゃあ諸君。ふとした自然現象の不思議への興味から、今回、このように2報の論文がこの世に出来上がったこと、誠に嬉しく思う」
「誰が主役じゃなく、みんなが主役」
「この、約二ヶ月半という短期間でよく完成させた」
「ありがとう。皆んな。乾杯!」
「乾杯!」
ジョッキを掲げ合う。
あれ? ひと瓶多い?
言うまでもない。
「こずえちゃん。B型コンパの会場はあっち→、座敷の方だよ」
「ここはダメ」
「あーあ。とてもひどいことを言いますね正先輩」
「淋しい、胸が何かで突かれた感じです」
「僕は、胸がこずえちゃんに憑かれた感じだよ」
「ねえ、あとで交わろ……」
「えっ? 交尾ですか?」
「違う違う」
「2次会の扇谷で合流しよう、と言うこと」
「今、ここにこうして同じジャルダンにいると言うのに、遠い存在……」
「淋しいです私」
「あら、こずえちゃん。こっちにいてもいいのよ」
恵ちゃんがこずえちゃんを呼び止める。
「私たちもお祝いだし、いいと思う」
歩ちゃんや、みどりちゃんも歓迎している。
こずえちゃんが嬉しくて少し泣き顔になる。
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