move③-「夏緑陰ナツリョクイン」
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夜の風が 「髪を切る日」をつれて 通り過ぎるとき 誰かを あなたを 思い出せたなら 上出来。 連なった 約束と 満開の花に囲まれて あるはずもない呼び掛けに 時々立ち止まるくらいなら カラカラと鳴る 氷の水色に溶けて 泡も 雫もなく 消えてしまったっていいような気がしていた。 八月の庭は そうやって今も 此所にあるのです。
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