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「ッ……!」
ドクンッと痛い位に響いた鼓動。
思わずバッと目を逸らしてしまった。
何故か泣きたくなる位の緊張に襲われて、身体がカタカタと震える。
や、やだっ……。
っ……どうしてッ?
こんなんじゃ、ヴァロンが変に思う。
「普通にしなきゃ!」と自分に言い聞かせながらも、ソファーから動けない。
目をギュッと閉じて俯いていると……。
頬にピタッと何かが当たり、ヒヤリとした感覚。
「!っ……ひゃあッ!な、なにっ?」
驚いて顔を上げると、私の座っているソファーの背後からヴァロンが顔を覗かせて、水の入ったボトルを持って意地悪そうに笑っていた。
「っ……」
「ほれっ 」
「ひゃっ!も、もうっ!ヴァロンッ!」
私が無抵抗なのをいい事に、ヴァロンはもう一度冷たいボトルを私の頬にくっ付ける。
そして私の反応を見て、ククッと笑って言った。
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