後日談(3)

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「お風呂お先に。 俺、今から仕事あっからさ。アカリは風呂入ったら先に寝てて」 「!……え?」 頬に当てられた冷たいボトルとヴァロンの言葉に、私の緊張は潮が引いていくようにすぅ~っと緩む。 「……お、お仕事?出掛け、ちゃうの?」 「いや、次の仕事の資料作り。 多分、朝までかかるから気にせずゆっくり寝てて」 ヴァロンはそう言うと茫然としている私から離れて、ボトルの水を飲みながら自分の仕事机であろう場所に向かった。 ーーお仕事。 ……そっか。 ヴァロンはお仕事忙しい、もんね。 拍子抜けもしたけど、やはり内心ホッとした気持ちの方が強かった。 心から安堵して、やっとソファーから立ち上がれた私はお風呂の用意を始める。 「じゃ、じゃあ。 ……お風呂に、入ってくる」 「ん、ごゆっくり~。 ……あ、あと。おやすみ」 準備が整った私が声をかけると、ヴァロンがこちらに顔を向けて微笑んだ。
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