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「今、帰ってきたの?」
昨日の朝出掛けた時と同じ服装のヴァロン。
私が尋ねると、彼は返事の代わりに微笑んで立ち上がる。
「風呂入ってくるからさ。
朝ご飯の準備、頼んでいい?」
「えっ?」
「死ぬ程腹減ってるから、昨日の夕飯もまとめて食うわ。
作ってくれたんだろ?あれ」
彼は服を着崩しながら、食事用のテーブルがある方向を指差す。
その上には、用意して温めるだけにしておいた私の手作りの夕飯。
食べて、くれるんだ。
嬉しくて、笑みが溢れる。
「う、うんっ!
準備しておくからお風呂入ってきて?」
私はベッドから慌てて降りると、ウキウキしてキッチンへ向かった。
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