21人が本棚に入れています
本棚に追加
「で、でも……。
さすがに、朝からこんなに無理でしょう?」
私が用意した料理は、ハッキリ言ってすごいボリューム。
昨日の夕飯のメインはハンバーグ。付け合わせにポテトにほうれん草のソテー。野菜サラダにコーンスープ。
そして、朝食用に焼いたフレンチトーストに生クリームと自家製のラズベリージャムを添えた。
ヴァロンとの朝食が嬉しくて、ついつい張り切って色々作ってしまった。
「余裕だよ。全部食える」
しかし。
ヴァロンは再び食事を口に運ぶと、私の心配をよそに手を止めずに次々と料理を片していく。
「い、一体その細い身体の何処にそんなに消えていくのよ」
「基本、任務中は食事しねぇからさ。
終わると一気に食いたくなるんだよね~」
唖然と見つめる私にヴァロンはそう言いながら、夕飯と朝食をペロリと完食。
いやいやいや……。
いくら一日中飲まず食わずでも、一気にこんなに平らげる人、いないわよね?
テーブルの上の空になったお皿の量を見て、嬉しいけど私は思わず苦笑い。
最初のコメントを投稿しよう!