後日談(4)

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*** 「……ね、ヴァロン。 私はここに居ていいの?」 時刻は間も無く15時。 大切なお仕事のお話。 自分がこの場に居ては邪魔にならないのかと気になる。 その時。 リンリーン!と玄関から呼び鈴が鳴った。 「大丈夫、アカリも知ってる人だから。 ……ちょっと待ってて?」 「!……え?」 首を傾げる私にヴァロンはそう言うと、お客様を出迎えに玄関へ行ってしまう。 私も、知ってる人? 誰だろう……? 1人残された居間。 疑問に思いながら、手作りの焼き菓子をお皿に並べていると……。 「ーーどうぞ。あちらにお掛け下さい」 お客様を連れて戻って来たヴァロンが、奥のソファー席をすすめる。 っ……えッ?ーーーッ!! 挨拶しなきゃ、と顔を上げた私は……。 ヴァロンが連れて来たお客様を見て、思わず固まってしまった。 ゆっくりと私のすぐ側を通り、ソファー席に座る客人。 白髪混じりの茶髪に、鼻の下にお洒落な、髭。 それは間違いなく、私の祖父のアルバート様だった。
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