後日談(4)

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予期せぬ来客に頭が働かず、ただただ茫然と突如目の前に現れた祖父を見つめる。 「……カリ。 ……。……アカリ?」 「!……っ」 いつの間にか私の傍にいたヴァロン。 その呼び掛けにようやくハッと我に返ると、彼は私の肩を抱いてゆっくりとソファーの方へ連れて行き、アルバート様の正面に座らせた。 「私はお茶を淹れてきます。 ……ごゆっくり」 ヴァロンはアルバート様に頭を下げると、キッチンの方へ行ってしまう。 何故、こんな展開になったのか。 何故アルバート様がここに居るのか、分からない。 向かい合う、私とアルバート様。 祖父と孫、と言ってもまともに話した事もない。 ましてや、駆け落ち同然の別れ方をした最後。 何を話していいのか分からなくて戸惑っていると、先に口を開いたのはアルバート様だった。 「……よく、似ているな」 「……え?」 「ギルバートに……。本当に、よく似ている。初めてお前を見た時、驚いたよ」 アルバート様はそう言うと、一枚の写真をテーブルに置いて私に見せてくれた。 それは、家族写真。 若いアルバート様と、小さい子供はおそらくお父さん。 そしてお父さんに似た女性は、きっと奥さん。
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