後日談(4)

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「……妻は、ギルバートが7歳の時に亡くなった。優しくて、明るい……最愛の妻だった。 ……。 私は、妻に似たギルバートを……。大切に、したかった」 アルバート様は、写真を見つめながらポツリポツリと呟くように話す。 「……だが。 私がギルバートにしてきた事は、あいつが本当に望んだものではなかった。 気付いた時には、遅かったな……」 静かな悲しい声。 自分がしてきた事を、本当に悔やんでいるんだと……。 そしてアルバート様はちゃんと家族を愛していたんだと、伝わってきた。 「……。 なんて、お前に話しても困ってしまうな? ……。これを、今日は渡しにきた」 黙って話を聞いていた私に、アルバート様は懐から一枚の紙を取り出すと、広げてテーブルに置く。 「!……これ、っ」 その紙は、私とヴァロンの結婚を認める証明書。 そこの承認欄に、アルバート様のサインが書いてある。
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