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「……。
今の言葉、ちゃんと聞いてた?」
俯いて顔を自分の両手で覆って泣きじゃくる私の隣にヴァロンは座って、肩を抱いて抱き締めてくれる。
「アカリの笑顔が見たいんだけど?
俺の夢、叶えてくれない?」
「っ……」
ヴァロンの問い掛けにゆっくり顔を上げた私。
彼は、両手で私の両頬に触れて……。親指で私の涙を拭うと微笑んだ。
「アカリ。
俺と結婚してほしい。
ずっと、俺の傍で……微笑ってて下さい」
ヴァロンの、真っ直ぐなプロポーズ。
胸が熱くなって、拭ってもらっても涙が止まらない。
「っ……は、いっ」
私は声を絞り出して、必死に頷いた。
せっかくヴァロンが素敵なプロポーズをしてくれたのに、胸がいっぱいで。この気持ちを言葉になんて出来なくて……。
私はそれだけしか答えられなかった。
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