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「っ……ヴァロンッ」
っ~~~。
ダメ、涙止まんない……っ。
私はギュッとヴァロンに抱き付いて、広い胸に顔を埋めた。
感謝、感激、歓喜、幸福……。
伝えたい言葉や気持ちはたくさんあるのに、たくさんあり過ぎてまとまらないよ。
すると……。
ヴァロンが私を強く抱き締めて、耳元で囁く。
「……アカリ、これじゃ足りない。
……。もっと、ほしい」
「!っ……へ?」
その言葉に思わず顔を上げると、真剣な眼差しのヴァロンと目が合う。
そして、綺麗な透き通った瞳が”何か”を求めるように、ゆっくりと近付いてきた。
「っ……」
た、足りない?
も、もっとほしいって……?
ドキンッと胸が高鳴って、熱くなる。
……。
「ーーっ、もう限界。
俺、腹減って死にそう……」
「!……はい?」
私の肩にコテンッと額を着けるヴァロン。
キスされると思っていた私が呆気に取られると、それと同時に彼のお腹が「ぐうぅ~っ」とすごい音で鳴った。
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