後日談(5)

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「っ……ヴァロンッ」 っ~~~。 ダメ、涙止まんない……っ。 私はギュッとヴァロンに抱き付いて、広い胸に顔を埋めた。 感謝、感激、歓喜、幸福……。 伝えたい言葉や気持ちはたくさんあるのに、たくさんあり過ぎてまとまらないよ。 すると……。 ヴァロンが私を強く抱き締めて、耳元で囁く。 「……アカリ、これじゃ足りない。 ……。もっと、ほしい」 「!っ……へ?」 その言葉に思わず顔を上げると、真剣な眼差しのヴァロンと目が合う。 そして、綺麗な透き通った瞳が”何か”を求めるように、ゆっくりと近付いてきた。 「っ……」 た、足りない? も、もっとほしいって……? ドキンッと胸が高鳴って、熱くなる。 ……。 「ーーっ、もう限界。 俺、腹減って死にそう……」 「!……はい?」 私の肩にコテンッと額を着けるヴァロン。 キスされると思っていた私が呆気に取られると、それと同時に彼のお腹が「ぐうぅ~っ」とすごい音で鳴った。
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