後日談(5)

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「……よし! じゃあ、今日はスピード重視で作るわ!」 私はキッチンに向かうとエプロンを着けて、早速調理に取り掛かる。 すごく、気持ちが軽かった。 涙と一緒に、ずっと心につかえてたものがなくなったみたい。 やっぱりヴァロンはすごい。 彼の言葉は魔法の言葉。 私を幸せにしてくれる、不思議な呪文。 そんな彼に、私は何もしてあげられないけど……。 『ずっと、俺の傍で微笑ってて下さい』 ヴァロンがそう望んでくれるなら、私は毎日笑顔でいよう。 幸せの笑みを浮かべて調理する最中、ふと気付くと……。 ソファーから、ヴァロンが私を見ていた。 「もうすぐ、出来るからね!ヴァロン」 私が笑顔でそう言うと、ヴァロンも優しい笑顔を返してくれた。 …… …………。
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