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「……よし!
じゃあ、今日はスピード重視で作るわ!」
私はキッチンに向かうとエプロンを着けて、早速調理に取り掛かる。
すごく、気持ちが軽かった。
涙と一緒に、ずっと心につかえてたものがなくなったみたい。
やっぱりヴァロンはすごい。
彼の言葉は魔法の言葉。
私を幸せにしてくれる、不思議な呪文。
そんな彼に、私は何もしてあげられないけど……。
『ずっと、俺の傍で微笑ってて下さい』
ヴァロンがそう望んでくれるなら、私は毎日笑顔でいよう。
幸せの笑みを浮かべて調理する最中、ふと気付くと……。
ソファーから、ヴァロンが私を見ていた。
「もうすぐ、出来るからね!ヴァロン」
私が笑顔でそう言うと、ヴァロンも優しい笑顔を返してくれた。
……
…………。
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