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「しかし……。
愛娘の相手が、あの問題児じゃからのぅ」
「ギルさん。
生前に「ヴァロン君になら、娘をお嫁にあげてもいい」って言ってましたが……。今頃は後悔してるかも知れませんね」
マスターさんとシュウさんの言葉に、集まってくれたみんなは「違いない!」と声を揃えて爆笑。
楽しい雰囲気の中で、緊張が少し解けた私も思わず笑みをこぼすと……。
「ーー悪かったな、問題児で」
背後から聞こえるヴァロンの……。この世で1番愛おしい人の声。
その声にドキンッと、私の鼓動が跳ねる。
「ギルに文句なんか言わせねぇよ。
……言わせねぇくらい、幸せにする」
「っ……」
ヴァロンの声に、言葉に……。
それだけでドキドキしてしまって、私はなかなか後ろを振り返る事が出来ない。
何故だか恥ずかしくて……。
好きの気持ちの分だけ、恥ずかしいの。
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