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スティムソンも流石にローズヴェルトの直截な物言いにびっくりしたようだった。
「それにだ。私の母方の祖父は中国に渡って貿易に携わっていた。初めは茶葉の取引で。次にはアヘンの取引で。祖父は大の中国人びいきで、大の日本人嫌いだった。その祖父は私にとても良くしてくれた。だから中国人にはとても親しみがあるが、日本人は大嫌いだ。そのうえ、その中国人をひどい目に遭わせている日本人を好きなはずがないだろう。そんな私が日本をやっつけようという話に同意しないわけがない。そうだろう?」
「それにだ、もう一つ日本人をやっつけなければならない理由があるんだ。聞きたいかい?」
「ええ、もちろん。是非、お願いします」
スティムソンも聞きたがっている風だったので、ローズヴェルトが話し始めた。
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