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衝撃の一言!
いよいよ一週間後には結婚式を迎える。
今日はそんなあたしの為に、
仲間たちがお祝いの飲み会を開いてくれた。
「美咲おめでとう、
これでようやく美咲も優斗君の奥さんだね」
そう、今日集まってくれたのはみんな高校時代の友達、
そして優斗君て言うのがあたしの旦那様になる人、
あたし達高校の同級生なんだ。
今までいろんな事があったけど、
やっとこうして優斗君との結婚にまでこぎつけた。
そんな時、酔っぱらった紗理奈が隣から声をかけてきた。
紗理奈とはルームメイトとして今でも一緒に住んでる、
そんな紗理奈とももうすぐお別れだな?
「美咲飲んでる?
今日は優斗君の事なんか忘れてじゃんじゃん飲もう」
「紗理奈大丈夫?飲み過ぎじゃない、
まったくもう」
紗理奈はついこの間彼氏と別れたばかり、
本当なら人の幸せを喜んでいる場合ではないのだろう、
実はあたしも、
紗理奈がどういう人と付き合っていたのか知らなかった。
けど紗理奈は、
あたしが優斗君にプロポーズされたと知った時、
自分の事のようにすごく喜んでくれた。
だから紗理奈にも幸せになってほしい、
そう思ってる。
紗理奈は彼氏と別れた寂しさも手伝ってか、
飲み過ぎてしまい、
完全に酔いつぶれてしまった。
「あーっ、紗理奈完全につぶれちゃったね、
もういい時間だしこの辺でお開きにしようか、
美咲一緒に住んでるんでしょ、
この子頼める?」
「いいよ」
「ごめんね、美咲のお祝いなのにこんなこと頼んじゃって」
「大丈夫安心して、タクシー捕まえればすぐだから」
そして飲み会は解散し各自家路についたが、
美咲と紗理奈だけはまだ飲み会の席にとどまっていた。
その時だった、
紗理奈が突然何か喋りだした。
「ゆ-と・・・」
「なんだ寝言か」
「ゆうと・・・」
「えっ!」
紗理奈の口から結婚相手の名前が出てきたので驚いてしまった美咲。
「優斗、どうしてあたしじゃないの?
どうして美咲と結婚するの?」
寝言でそういう紗理奈の瞳からは、
一滴の涙が零れ落ちていた。
あまりの事に驚く美咲。
「どういう事?
これって優斗君が二股かけてたって事?
紗理奈の別れた相手ってまさか…」
この事実を知ってしまった美咲は、
この事を聞かなかったことにし、
墓場まで持っていくことを心に決めた。
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