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布団に仰向けになる男は九鬼雅也といい、暴力団員だ。二十七歳の尚紀より三つ上だというが、浅黒くいかつい顔は、どうみても年齢以上の迫力を醸し、筋肉質の身体に満遍なく彫られた蒼く鋭い眼光の昇竜は、今にも尚紀の喉元を食い破らんと、九鬼の肩口で大きく口を開けている。
素肌なのは手指と足先、あとは性器くらいのものだが、その性器にも真珠を埋め込んでいるとかで、ごつごつと歪にそそり勃つそれに、尚紀は四つんばいになって舌を這わせる。
湿度と温度が絡み合って、不快指数だけが絶好調なこの部屋で、頭がおかしくなりそうなくらいうるさいセミや外の生活音など、今の尚紀の耳には入らない。
ペニスのカリや鈴口を舌先で刺激し、そのまま唇をかぶせていく。尚紀の小さな口では入りきれないほど大きな九鬼がいたずらに口腔内で跳ねた。
舌先に感じる九鬼の先走りを味わっていると、自分の後孔が疼いて仕方がない。
尚紀は九鬼をほおばったまま、急いで自分のGパンを下ろした。勃起したペニスが下着に引っかかり、うまく下ろせないことがもどかしい。それでもなんとか下着も脱ぎ去り、自らの尻を高く上げ、ペニスを扱きだす。
染み出した自分の先走りを指に取ると、それを後孔に塗りつける。湿った後孔に指を差し入れると、それは驚くほどつるんと奥へと入り込んだ。
「ん、はぁ……っ!」
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