因縁

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「あの子、無理矢理にでもご自分のものになさったらいいわ。 大人しい子だからきっと騒がないし、お好きに調教出来てよ」  神谷は、ごくりと生唾を呑むような感覚を胸に覚えた。 「いいね」  紳士の風貌が、いやらしく歪む。 仮面の下に隠す獣の本性。  餌食になればいい。  綾香は内心でクックと笑った。 貴臣に近づく女は、絶対に許さないから。  
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