悦楽の突端で見えるもの

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 夜景の見える瀟洒なシティーホテルの浴室は、二人で入っても十分な広さだった。 「んぁっ、ぁっ、やぁっ、あ」  少しでも離れようと、逃れようと足掻く美夕の細い両腕は、貴臣の胸を突く。 無意識にピンと伸ばした腕は、いとも簡単に掴まれ、しっかりと躰を抱きしめられた。  シャワーが勢いよく流れ込む大きなバスタブの中で、貴臣は美夕の白い躰を抱いていた。  貴臣の腕の中で、脚を大きく広げられた美夕は躰を震わせ、悶える。 「ああ、んっ、兄さ……っ、ああっ」
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