3 妖狐警察長官(美少女JS)と小学校初登校!

1/4
前へ
/35ページ
次へ

3 妖狐警察長官(美少女JS)と小学校初登校!

 学校で必要な物だけでなく、服も買い足した。蒼太お兄ちゃんの選んだのも悪くないんだけど、やっぱり個人的な好みってものが。  メモ通りに材料買ってきたら、袋物も一晩で作ってくれた。器用。  さて、三日目の朝。  同じ小学校に通ってるっていう、同い年の女の子がやって来た。 「初めまして。御影(みかげ)綺子(あやこ)》よ」  うーわー!  美少女!  心の中で叫ぶ。  見惚れるほどの美少女だった。  ツリ目のポニテ、クール系JS。アイドルやってるって言われても納得するレベル。  保護者としてついてく士朗お兄ちゃんが説明した。 「彼女は知り合いなんだ。というか、同業者。事情も知ってるし、頼りになる。同じクラスに入れるようにした」 「同業者。陰陽師ってこと?」 「まぁね。流派は違うわ。血のつながりもない。まったくの別系統よ」  まぁそりゃ、一つの家系だけしかないわけはない。 「学校ではなるべく彼女といるように。クラス担任は翠生だけど、ずっとついてられるわけじゃない。それで同性で同学年の彼女に頼んだんだ」 「あ、担任翠生お兄ちゃんなんだ」  そういうのいいんだっけ。 「まぁそこは色々とな」  抜け穴使ったわけね。  ところで保護者として学校行くのに、士朗お兄ちゃんはその格好いいの?  Tシャツにワイシャツはおっただけ、ジーンズにスニーカー。しかも、ぼけーっとポケットに手つっこんでる。  ラフすぎ!  これ保護者で大丈夫かって思われるよ。  そうしてると休日のだらけた高校生に見える。  翠生お兄ちゃんは慣れてるのか諦めてるのか、スルーした。 「では、行きましょう」  って、なぜ玄関にあるクマの置物触ってるの? 「これに転移の術を仕込んであるんです。各部屋の扉にかけてあるのと原理は同じですよ」 「歩いて行くんじゃないの?」 「ええ。このほうが早いですから」  次の瞬間、あたしたちは学校の昇降口にいた。 「えええ?!」  慌てて辺りを見回す。 「すごい、テレポート?」 「どこでも行けるわけじゃないぞ。あらかじめ術で設定してある場所だけだ」  それでも超便利じゃん。 「ここは職員用、しかも限られた職員しか使えない専用口です。人通りがほとんどないんですよ」  ああうん、バレたらまずいだろうね。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加