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①上の村
激しい揺れで、私は夜中、目を覚ました。
まただ・・・。ここのところ、何度も地震がある。
まるで、あの震災の時の前触れのように。不気味な予兆はここ1ヶ月間ずっと続いていた。
寝ぼけ眼で時間を確認すると、朝の5時半だった。
やれやれ、この時間だと、もう寝ても仕方ない。のろのろと体を起こすと、携帯がメールの受信を告げていた。
私の携帯に一通のメールが届いた。
久しぶりの出版社からメールで、手紙が届いているので、立ち寄って欲しいという内容だった。
随分前に、一冊だけ著書をその出版社から出したことがある程度であった。
観測天文学を実際に学んだわけでもなく、あくまで趣味が高じて程度であり、
その出版も、ほぼ自分で偶然見つけた、小惑星のことを書き記した程度で、
天文学の本というよりは、素人が小惑星を見つけたサクセスストーリーのような仕立てになっていた。
一応、自分の名前のついた小惑星はあるのだが、そんな人間は、世の中にごまんと居る。
手紙の内容を見ると、ファンレターであったので、私の疑問はますます深くなった。しかも、自分の村は、よく隕石が落ちてくるので、取材に来てほしいという内容。
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