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(…低栄養で倒れた僕を助けてくれて、しかも退院した後も面倒を見るためにわざわざ自分の家に連れてきたのに、恩を仇で返すような真似をした、って思うよね。明日、お墓参りが終わったら、もう僕たちは会えないのかもしれないな…。これで絶交だ、って言われるんだろうか。)
考えれば考えるほど、負のループにとらわれて、悲しく辛い未来しか思いつかなくなる。
隣の席で、治樹はずっと自分のスマホをいじっている。
今、この場で泣くわけにはいかない。涙がこぼれそうになるのを何とか抑えようと、力弥はそっと目を閉じた。
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