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「あ、力弥さん…大丈夫?ご、ごめん。なんか、いろいろ、ごめん。もっと優しくしようと思ってたんだけど、なんか、俺、途中からちょっと頭イカレたっぽい…。痛くなかった?今、苦しいところ、ない?」
あたふたとしだす藤虎をどこか恨めし気に眺めながら、うつ伏せに倒れたまま「ホットタオル…水…」とつぶやく。
「わ、わかった。」
慌てて荷物の中からミネラルウォーターを取り出すと、力弥をそっと抱き起して口元にあてがう。コク、コクと飲む姿が子どものようであどけない。ボトルの水を半分ほど飲んだところで、口元から外すと、飲みそびれた水が口の端からこぼれ、あごを伝って胸元につ、と落ちた。それを見るだけで、藤虎はまたムラムラとしてしまう。まだぐったりとしたままの力弥は、だるそうに藤虎の耳元に口を寄せる。
「あの、ね。恥を忍んでお願いするんだけど…藤虎が中で出したの、掻き出してくれる?お腹こわしちゃうから…」
そう言うと、力弥はまたぐったりと布団の上に倒れこんだ。
「お、おう。」
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