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後輩ちゃんの成功例を参考に、
珍しく同窓会にも出席し。
そこで隣に座った西原くんに
酔った勢いで心に秘めておくべき
その本心を言ってしまったワケだ。
>だってそこそこ美人だよ?!
>きっと結婚したらお得だよ?!
>私だったら絶対に、
>私と結婚したいもん!!
ううう…。
いま思い出すと恥ずかしくて死にそう…。
寡黙で優しい西原くんは、
仕方なくそんな私を介抱してくれて。
無事にマンションまで送り届けた上に、
翌日、安否確認の電話までくれたのだ。
ふっ、よほど私が哀れだったに違いない。
…そんな回想に耽っていると、
ワザとらしく脚を組み直した前田くんが
運ばれたロックグラス片手に口を開いた。
「西原って全然目立たなかったよな?
大抵は教室の隅で…えっと誰だっけ?
ああ山下だ。山下と2人でツルんでてさ。
悪いけど俺は人気者だったから、
いつも輪の中心にいたし、
奴とはあまり接点が無かったなあ。
アイツってどんな感じ?
いま何の仕事してんの?
もしかしてあんな男と結婚して、
後悔してるんじゃないのか?」
…この人、いちいち自分を上げないと
話が出来ないのだろうか?
鼻につく。
ああ、すごく鼻につく。
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