タイム・メテオライト

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 東武署に隕石が落ちてきた。  武田信玄の仕業かも知れない。  信玄は『石』の玉を持っていた。 『石』の玉を持っている=隕石を使えるってわけじゃない。  殺人鬼を10人以上殺さなくてはいけない。  北条氏政も『石』を持っていた。最初は順調に殺人鬼を殺していった。  増渕ってゆーボツリヌス菌事件の首謀者や、門実ってゆー通り魔殺人犯を倒したときは良かった。 『カドミニウムなんて変な渾名をつけられてな?イジメに遭っていた』  死ぬ間際に氏政に涙目で訴えたが、『こっちも生きるか死ぬかなんだ』  冥界にはヤバい連中がたくさんいる。  より強くなけりゃ死んでしまう。  ずっと亡霊のままがいい。  人間になんか戻りたくない。  隕石を手に入れたら豊臣秀吉を倒す!そう意気込んで3人目を殺した。  増渕も門実も呪いにかけて殺した。  増渕は結石、門実は胆石が悪化して死んだ。3人目は東武署管内で起きたバラバラ殺人事件の犯人、吉野ケ里だった。  だが、吉野ケ里は犯人ではなかった。  冤罪だったのだ。  捜査を指揮していたのは早瀬課長(警部)《現在は警視庁公安部の捜査員》だ。  殺していいのは殺人鬼だけで、強盗犯や詐欺師などは該当しない。  北条氏政は2度と隕石を使えなくなってしまった。    信玄が東武署に隕石を落としたのは氏政の為なんかじゃない。三国同盟なんてどうでもよかった。息子の勝頼を倒した織田信長を潰すためだ。  東武署の署長、獄門は信長の生まれ変わりだ。信長を倒したのは藤堂高虎だった。浅井長政に仕えていたがアニキを信長によって殺された。  復讐のために同じく長政家臣の磯野カズマサの裏切りに協力して羽柴氏の末端武士として潜入した。  しかし、明智光秀によって高虎の望みは絶たれてしまう。  愛する妻子を信長によって失ってしまった徳川家康とは意気投合し、関ヶ原の戦い及び大坂の陣で豊臣氏を潰すことに成功する。  
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