スライム

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怪我をするのは怖いし痛いけれど、人間の為に私のようなスライムがいるんだと思います。 でも近付いても人間は私を攻撃して来ませんでした。元気が無いのでしょうか?毒が回って動けないのでしょうか。 ならば早く助けてあげないと。 持って帰った毒消し草をズリズリと器の中ですり潰して行きます。それに少し水を混ぜて、飲めるようにしました。 毒消し草の入った器を持って、人間に再び近付きました。 人間の隣まで行き、片手で頭を持ち上げて、器に入る毒消し草を飲ませてあげました。人間は何も抵抗せず飲んでくれました。 それにホッと胸を撫で下ろしました。胸なんてありませんが。 そっと頭を下ろして、寝かしてあげました。 「……ありがとう」 人間はそう言って、私に笑い掛けて眠りにつきました。 この人間は優しい人間なのかもしれません。毒にうなされているだけかもしれませんが、私は感謝された事が無くて、嬉しくなったのは確かです。 スヤスヤと眠る 人間の頭に手を伸ばして、ちょこっとだけ撫でてみました。 人間の寝顔を見ていると私まで眠たくなって来ました。寝首を掛かれても良いと思って、私は人間の隣で眠る事にしました。
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