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「真結、本当にごめんな」
「お兄ちゃん、ごめんね。でも、もう謝るのはお互い止めよう。私ね、色々あったけど、やっぱり実家を出てよかったと思ってるんだ」
幸成が目を見開く。じっとこちらを見つめる兄に向かって、真結はもう一度言った。
「城央大附属に入学してよかった。寮に入ってよかった。実家を出たから得られたものがたくさんあるの」
新しい世界が広がった。寮生活によって、これまで接したことがなかったような友だちとの出会いがあり、中学の頃の友だちは誰一人いない学校生活で、新しい繋がりがたくさんできた。
そのおかげで、『Milestone』に訪れ、不思議な経験をし、全てを受け入れてくれる素敵な人たちと縁を結ぶことができたのだ。
「学校、楽しいか?」
「うん」
「ここでのバイトも楽しそうだな」
「うん、楽しいよ。皆いい人で、今まで知らなかったことをたくさん教えてもらってる」
真結の顔を見て、幸成は安心したように微笑む。
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