(1)ココロノオクソコ

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「私は一応都内に実家があるんだけど、端の端だから通学に時間がかかるのもあるし、寮に入りたくて入ったんだけど、青柳君も?」 「違う。俺は地方出身」  これまた意外だった。何となく都内近郊に住んでいる気がしていたのだ。 「どこ?」 「大阪」 「嘘でしょ!?」  真結が目を丸くして驚いていると、空が呆れたように溜息をついた。 「関西弁じゃない、とか言うんだろ?」 「うん」 「関西人はどこへ行っても関西弁、それも間違ってないが、全員にあてはまる訳じゃない」 「そうなんだ……」  全員あてはまると思っていた真結にとっては衝撃だった。  それにしても、次から次へと驚くべき事実が明かされる。
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