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「すごい……」
どう言葉で表現していいのかわからなかった。
最高級の色だと言われるのも当然だと思う。深い深い赤は、名が示すとおり血のように深い色だ。しかし、鮮やかでもあり、強烈な個性が感じられる。宝石の周りからオーラのようなものが立ち上っている気がして、鳥肌が立った。
「ルビーは宝石の女王とも呼ばれている。その中でもピジョンブラッドは最高級だ」
「女王の中の女王って感じですね。……ルイさんがあれだけ言うのもよくわかります。ルイさん自身もそれくらい完璧で美しい人でした」
「うわー、益々見たいなぁ。この間見えたのは一瞬だけだったからなぁ……」
その後、他の鉱石たちの本体も見せてもらう。
スターサファイアであるセイ、ローズクォーツであるロゼ、エメラルドのヴェル、ブラックスピネルのノイ。
どれも個性的で美しい輝きを放っていた。
この間は眠っていて会えなかったアメシストのヴィオ、アンバーのコハク、セレナイトのクラルの本体も目にすることができ、気付けばあっという間に三十分が過ぎていた。
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