(1)ココロノオクソコ

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 全く関係のない他人が店の客の話を聞いていい訳がない。  真結が躊躇っていると、陸はクイと口角を上げた。 「じゃ、スタッフになればいい」 「はいぃっ!?」 「空、という訳だから、真結ちゃんをそっちにやるからね」 「え? え? ちょっと待って……」 「よろしくー」  強引にスタッフルームに放り込まれ、バタンと扉を閉じられる。 「嘘でしょ……」  途方に暮れていると、休憩室から空が顔を出した。 「早く。話が始まる」  全く、どいつもこいつも!  マイペースな陸と空に呆れながら、真結は仕方なく休憩室に入っていった。
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