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「なん…で?」
「お前がいつだったか言ってたんだろうが!小学校の屋上で花火が見たいって」
「で、でも!だって!1度しか…それに随分前に…」
「俺が今までお前の話すこと聴き逃した事があったかよ?」
あ…。
「お前は絶対今日は来ると思ってた。俺に会わない気だろーから、七つ星様じゃなくてこっちに来た。ただ、それだけだ」
ゆっくりと拘束を緩められ、視線が合う。
「好きだ」
「………え?」
「お前が好きだ。小さい時から今もこれからも!!」
「へ?……あ?…………んぅ──!!!!」
噛み付くように北斗のソレが俺の唇に触れる。
「ちょっ、まっ…ふぁ…んぅ、ぁ」
口を開けば、その舌で絡め取られる。
気持ちいい──。
気がつけば押し倒され、マウントを取られたまま何度も何度も角度を変えてキスをする。
どれぐらいそうしていたのか…銀糸を作りながら離れた時にはもう息も絶え絶えで。
「本当は…卒業式のあとに言うつもりだった。好きだって………だけどお前が俺から離れていこうとしてたから」
「知って…?」
「何年お前と一緒にいると思ってるんだ。気づいてたに決まってんだろ!!」
強めの声音で言われてビクリと身体をふるわせる。
「お前が俺から逃げようとしてたから…1度は逃がしてやる事にした。今日、もしここに来なければ…な」
逃がして…?
「何を…言って…」
「1つ言っておくが、大学4年間離れたって無駄だぞ?俺は優秀だからな、お前の就職した先や近くで内定貰うのなん簡単だ。………逃げても絶対捕まえる。覚えとけよ」
ギュッと抱きしめられる。
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