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目と目を見合せる。ふふっ、と微笑み合う。
「あ、そうだ。今日は香織ちゃんの言うことは聞かないからね」
甘い雰囲気に似合わない言葉が聞こえて来たかと思ったら、えっ?と思う間も無く、ベッドに押し倒された。
「どんなに啼いても、もうダメって言っても許してあげないよ。今からは『お仕置き』だからね」
裕介くんは、すっと私の足首からフレアスカートの裾までを撫で上げると、フフッと意地悪く微笑んだ。
……嘘でしょ。
「……相性を……確かめる……のは?」
「それは、『お仕置き』が終わってからになるかな」
ふふっと微笑みながらも、素早い手つきでシャツのボタンを外す綺麗な指先に見とれている間に、あっという間に上半身を締め付ける感触がゆるんでいた。
……裕介くんって、結構嫉妬深かったんだ。
最も、思考を保てたのはそこまでで……
後は彼のしなやかな指先が、唇が滑るままに、私は愛される歓びの中に身を委ねていった。
〈end〉
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