1422人が本棚に入れています
本棚に追加
/274ページ
衝動に任せるまま熱を移し合うように身体に触れて、熱くなった指を絡め合うと、重なり合った身体がさらに昂っていく。
「んっ……ゆう……っ、あんっ……あっ、あっ……」
「……はぁっ……かおり、ちゃん……っ」
抱き合ってゆさぶられる度に、どうしようもないほど切ない気持ちが溢れだして来る。
……きっと、裕介くんは知らない。
あなたがこうして私に友情を感じなくなる日を……
理性なんてどこかに吹き飛ばして異性として求めてくれるこの時を……
私が待ち望んでいたなんて知ったら、どう思うだろう。
信じられないと、
あり得ないと、
そんな訳無いと誤魔化し続けてきたけど、もう限界だった。
ずっと前からこの手の温もりに、ささくれなど一つも無いしっとりとしたその感触に、しなやかな指先の形に……
どうしようもなく心を揺さぶられて……
その度に欲情してしまっていたなんて。
……優しいあなたには、絶対に知られたくない。
最初のコメントを投稿しよう!