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第二話 目的地に到着しました
数年前、知り合いの祖父が亡くなったと言う連絡を受けて、私はお通夜に行く事になりました。
知り合いの実家は私の住む県のちょうど真ん中あたりにあり、自宅から行くと車で1時間半から二時間ほどかかる距離。
その前年か前々年にその知り合いの祖母が亡くなった事もあり、だいたいの場所はわかっていました。
しかし夜遅い事もあって、私はカーナビに住所を設定して走る事にしました。
周囲は山に囲まれており、道も暗く、道を一本間違うと何処に行くかわからない状況。
あれ…。
私はある場所で不思議に思いました。
確かここを曲がったはずなんだが…。
そう思いながら、何も教えてくれないナビに従い、私は走りました。
比較的新しい道を抜けて、民家の間を抜け、ある小さな橋を通り過ぎた。
そこでカーナビが…。
「目的地に到着しました」
そう一言だけ音声を発し、
「案内を終了します…」
案内を終了された。
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