第二話 目的地に到着しました

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田舎のお通夜。 夜通し明るいのだろう…。 この日はもう年末も近く、すごく冷えた夜でした。 私は、彼の実家にお邪魔して焼香を済ませました。 彼の父と挨拶をして温かいお茶を頂きながら、世間話として今日の私のオンボロナビの話をしました。 すると彼の父は、 「ん…何処に行ったって…」 と、不思議そうに聞いてくるのです。 私は電柱の住所を覚えていたので、それを教えました。 「小さな橋のところかな…」 「そうです。小さな橋を越えたところですね。そこで目的地ですって言われたんですよ」 「それは、死んだばあさんの実家の場所だな」 彼の母親の一緒になって 「そうやね。そのあたりやもんね。たぶんばあさんも連れてきて欲しかったんやろう…」
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