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追いすがる亜希子
「あ、あの…どうか、どうかしばらく…ちょっと御いっしょしませんか?いまの法話の続きをお聞かせください。そ、それに、お食事でもいかがですか?」と呼びかける。するとなぜか僧の顔に再びの威厳がたちまちのうちによみがえり、おうように亜希子にうなづいてはこちらへと共に歩を返しはじめた。あきれ返る鳥羽の顔が、また梅子の『も、もう、どうにでもしてよ。つぎはだれ呼ぶの?誰を。熊?』とでも云いたげなふくれっつらが亜希子の目に近づいて来た…。
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