第1章 ジャズの大海原に飛び込んで

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 赤いライトの看板に、アルファベットでそう書いてある。赤いひさしの下には、地下へと伸びる階段がある。階段のすぐ脇に出されたボードもやっぱり赤くて、本日のライヴに出演するバンドのポスターが貼ってあった。  なんかいろいろわかんないし、ジャズのライヴハウスなんて入ったこともないし、学校帰りのポロシャツとスウェット地のスカートって格好で大丈夫だろうかと心配なんだけど、迷ってる場合じゃない。  らみちゃんはこの中にいる。誰だか知らない大人に連れられて、ここにやって来た。真相を確かめるまでは、後に引けない!  わたしは腹をくくって、ライヴハウス・デュークを目指して、地下へと進んでいった。
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