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「いったい、いくつの池があるのかしら」
少し息のあがったアディが、ガゼボの前にある最後の飛び石を踏みながら言った時だった。
「ここを含めて、大小5つかな」
独り言に答えが返ってきたことにびっくりして、アディは顔をあげる。
陰になって見えなかったが、一人の青年が柱に背を預けて直接床に座り込んでいた。その顔に、アディは見覚えがあった。
夕べ、ダンスをしてくれた彼だ。
「あなた……!」
あわててアディはドレスの裾を整える。
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