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「なぜだっ!!なぜ、長安を追われねばならぬのだっ!!」
馬上の男は激昂しながら、
軍の先頭に立ち野を駆けていく。
「呂布殿、涼州軍が急襲するとは虚を突かれましたな。」
呂布と呼ばれた男、
人馬ともに体躯がよく、
顔面は鬼のような顔立ちで眉尻目尻とやや釣り上がっている。
声を掛けるに躊躇う程の威圧。
右手には重厚な長柄、
触れるとすぐ切れそうな切っ先の戟、
所謂…方天画戟を持っていた。
左手には手綱、
その先に乗り手の体躯を支えうるには自信しかない程の巨躯である。
その駆ける姿、毛並みは美しく色は紅い。
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