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いきたい大学とか就きたい職業が全く無いというのもそうだが、何よりあったところで学力的に無理じゃね? って気がする。
ミラクルで県内一の進学校に合格した時は、その日の内にネットで勝ち組確定スレを立てて喜んでいた程だが、今となっては後悔しかない。
授業進度は凄まじく速いし宿題は恐ろしく多い。それでも1年の頃は周囲に追いつこうと自分なりに必死に勉強した。だけど、もう無理だ。イミワカンナイ。
完全に高校選択を失敗した。合格したのに。
「今日帰りどうするの?」
「定期テストも近いし、図書館に寄って勉強していくよ」
「そう。俺は家で勉強するよ。じゃ、また明日」
「おう」
ついでに人間関係の構築にも失敗した。最も、勉強と違ってこっちは最初から自信無かったし、同級生を見ていたら努力する気にもならなかった。
勉強第一の学校というのは知っていたから、もとからウェーーイなノリは期待していない。というか、そんなノリは苦手だ。むしろ嫌悪するレベル。
しかし、それにしたって多少は青春らしい学校生活を夢見ていたわけだが、どいつもこいつもロボットみたいに冷淡で現実思考。おまけに他人への興味は偏差値だけで、休み時間や放課後のやり取りは、友達というより会社の同僚に近いだろう。
楽しく笑い合ったりふざけ合ったりといった淡い青春を共有できる気配が微塵も感じられない。先程の会話からも分かるだろう。何だよあれ、真顔で感情の無い淡々とした口調しやがって、業務連絡かよ。
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