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どれだけ眠っていたのか分からないけれど、すごくよく寝ていた気がする。
ゆっくりと目を開けるとそこには太陽。
それが俺を照らしつけ、眩しさのあまり眉間にシワを寄せてギュッと目を再び閉じた。
どうやら外にいる。
何で自分の部屋ではないんだろう…
ここは一体…
頭を持ち上げて、体を起こそうとした。
けれど、体が動かない。
「……!」
頭も、腕も足も、胴体も、全く動かない。
何?金縛り?
瞳を動かして辺りを確認しようとした。
……遠くに南の島のヤシの木のような、植物が沢山見える。
でも、逆の方向を見ると満開の桜の木が見えた。
そして、何とか指を動かすと、湿った土と、あと石がある。
海かと初めは思ったけど、聴こえてくる音は波の音ではなく、川の流れのように感じた。
ここは一体…どこなんだ。
不安に思っていると顔の近くで高い声が聞こえた。
「目が覚めたようだな」
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