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朝、いつものように颯よりも早く目を覚ましてしまった。
隣を見ると、少年のように無防備な寝顔がある。
不覚にも、泣きそうになった。
颯のこと、好きだった。
あんな始まりだったけど、そうなる前から、一緒に組んで仕事をするようになってから、ずっと好きだった。
同じチームになって、まだ慣れない事も多い旭をこっそり助けてくれる度に、どんどん好きになってしまった。
だから、ベロベロになって颯の家に泊まった朝、「付き合う?」と言ってくれたことも、付き合ってすぐに「もうめんどくさいからこっちで暮らしたら?」と言ってくれた事も、嬉しかった。
家での姿をダメ出しされることも多かったけど、颯も私を好きでいてくれると思っていた。
橘くんから、「それ」を聞くまでは。
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