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4章 伝説の武器、呪われパ
少年とお嬢ちゃんを新たに仲間に加えて俺はベネツィの街に戻ってきていた。
そして今は例によって名物の人混み流れに身を投じている。緩やかな、それでいて逆らいがたい力強さを持った流れに身を任せてこんな事を切り出す。
「いやあ、今だから言うけどさ、少年があの本をお嬢ちゃんに渡したじゃん? 俺あの時、絶対お嬢ちゃん怒ったなって思ったよ! 絶対怒られるって覚悟してた! でも、全然怒ってなくて良かったよ」
「うん。僕も兄貴に言われて急に怖くなって凄いドキドキしてた」
「ああ……あれね、大丈夫。ドン引きしてるから、お父さんにも僕にも勇者様にも」
なんてこった……俺もか。お嬢ちゃんの放った一言は俺達の胸にクリティカルヒットした。急に足取りが重くなった。
「そこ……左です」
すっかり意気消沈の少年が言う。
そのまま、ほぼ無言で少年の指示に従って歩く事約10分、あの男の仕事場に到着した。さすがは地元の人間だ、迷う事なくこれた。
ゆっくりとドアを開けると、あの男は椅子に深く腰掛け一息ついていた。ちょうど作業が終わったのだろうか? かなり汗だくで、疲れきっていたが俺の顔を見るなり。
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