4章 伝説の武器、呪われパ

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「なんだよ……いい子ぶりやがって……そんなに」 「本当ね……さっさと本性見せて……」  なんだ、なんだ? 今気付いたけど、なんか呟いてる? いじけてる?   どうしたんだろう? 何か嫌な事でもあったのだろうか? それで怒ってる? 「リーダーじゃないくせにさあ、お高くとまっちゃってさあ……」 「そうよ一番嫌われるタイプよね、ああいうの」  俺に対する陰口? しかし俺は少年が言うような、お高くとまってる感じじゃないと思うけれど……。  自分ではどちらかと言えば頼りない、情けない、兄貴肌って感じだと思っていたけれど……二人はそうは思ってなかったって事か?  あれこれ考えていると(もちろんこの間中も色んな物が飛んできている)腰の位置に差してある愛刀エックスカリバーに変化があった。  ぼんやりと弱々しい光がエックスカリバー全体を包んでおり微かに震えているように見えた。 「ん? なにこれ?」  長い方のエックスカリバーを手にとり、矯めつ眇めつ見る。不思議と何となく元気が無さそうに見える。こういっては何だがナマクラ刀にしか見えない、弱く、頼りなく、脆弱な印象が強く、そういったイメージだけが頭に浮かんでくる。     
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