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「セ、セクハラです!!」
「ヒドイなぁ。皺になった服を綺麗にするために、部屋着貸しただけなのに」
「じゃ、じゃあ、そんなにじっくり見ないでくださいっ!!」
「あ、バレた? いやぁ、女の子が男物の服を着て、袖をぐるぐる捲った姿って可愛いよねぇ」
「そ、そん、そんなこと言って……」
隼人は屈んで、琴莉と目線を合わせる。そして、ニッと笑った。
「おまけに、パーカーがぶかぶかでワンピースみたいになってて、もうたまんないね」
「お、お、オッサンですかっ!!!」
「うーん、まだオッサンじゃないつもりだけど、蔵本さんから見れば、もうオッサンになっちゃうのかなぁ?」
完全にからかわれている。それは十分すぎるほどわかっていたが、恥ずかしさが先に立ち、どうすればいいのかわからない。
顔を真っ赤にして蹲ったままでいる琴莉の頭に手を置き、隼人は軽くポンと叩いた。
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