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目を開けると、真っ白な高い天井が見えた。ぼんやりしながらクルリと寝返りをうつと、椅子に腰掛け、雑誌をめくっている隼人の姿が目に飛び込んでくる。
「あれ……?」
ベッドから身を起こすと、隼人がそれに気付いて琴莉に笑いかけてきた。
「おはよう、よく眠れた?」
「え……っと……ここは……?」
「あれ、覚えてないの? 僕の部屋だけど」
「え……なんで……って!! 隼人さんの部屋ぁぁーーーーー!?」
琴莉は一気に覚醒し、辺りをキョロキョロと見回す。
自分の部屋よりも遥かにだだっ広い部屋に、キングサイズのベッド、センスのいいインテリアやオーディオ機器がズラリと勢揃いしている。
琴莉はハッと自分の格好を見下ろし、密かに胸を撫で下ろす。服はちゃんと着ている。
そんな琴莉の様子を眺めながら、隼人は意地悪な笑みを浮かべつつ、ベッドに移動し、琴莉のすぐ側に腰を下ろす。
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